東京にいたとき無性に食べたかったのが名古屋の好来系薬膳ラーメンだな、日本全国の味が集まる東京にもこのラーメンは無かった。

このラーメン昭和34年創業好来ってぇ店のラーメンで、太めの麺にあっさり味の薬膳スープ、スープは鶏ガラ７割と豚骨３割、根菜類（玉ねぎ、人参、ニンニク）、魚介（かつお、ムロアジなど）、昆布などを煮込むそうだ。あとは太いえメンマと厚いチャーシューが特徴だ。俺様が生まれるめぇの昔の屋台ラーメンの味らしい。名古屋にはご当地ラーメンが無ぇって言うが、十分その資格あると思うな。
総本家は行ったことねえが、20年以上めぇから弟子の店に通ってた。

せっかく名古屋に戻ってきたんだからポタリングのついでに行ってきたってわけよ。

名古屋って田舎だろ、俺様の住んでるのは名古屋市の東の外れなんだが、自転車で10分も走りゃこんな田んぼだらけでぇ。
この田んぼ、案山子が面白れえな

もっともも行ったのは近所に出来た（出来て11ヶ月目だそうだ）新しい弟子の店だがな。ここのオヤジは総本家の創業時代からの客だったそうだ。
基本がチャーシュー麺（松）であとは、メンマ多し（竹）、チャーシュー多し（梅）、チャーシュー・メンマ多し（寿）とそれぞれの大盛。後はとろろ昆布入りの快老麺とごはんだけ。チャーハン、餃子なんて無ぇ。ラーメンだけそれもスープは一種類。塩だの、味噌だの、とんこつだののスープバリエーションも無ぇ。
注文したのは俺様の大好きなメンマ多し（竹）だ、店は違えど味は殆ど変わらねえ、もっとも弟子の店毎に微妙に味が違うのも特徴、てぇのは店毎にオヤジのダシの具、取り方でかわるそうだ。
いやー、旨かったねぇ、割るめぇの割り箸2本より太ぇメンマの旨ぇこと、麺はしこしこ歯ごたぇ十分、じっくり煮込んだチャーシューも柔らかくて旨ぇ。この好来系薬膳ラーメンはな、途中で酢を入れるとこれが味が変わってまた旨ぇんだ。店によっちゃあ高麗人参入りの酢だぜ、おっと胡麻ラー油も自家製で香りたかくラーメン食うのに欠かせねえ、ここのはな胡椒なんていれちゃあいけねえんだ。
見てくれこのメンマ、太えだろ、量が多いだろ、昔なつかしのメンマの香りと味がするぜ







メンマって乾物なんだってな、知らなかったぜぇ。これが干したもんだ。







で、水で戻すとこうなるって訳だ、これを店独特の味付けにしてくれる訳よ。

いまじゃあ20店近く弟子の店があるらしい。ポタリングのついでに食べ歩きでもするか。

ところで、名古屋に来ると東京下町のタンメンが食いたくなる。名古屋でもタンメンってメニューに載ってるから注文したら、月とすっぽん別もんでぇ、野菜なんぞちょびっとしか載ってねぇ、詐欺だぜありゃぁ。
あの麺が見えねぇ野菜がたっぷり乗っかった塩味のタンメン、これは東京下町にしかねえ。
あ〜、あのタンメンが食いてぇなあ。